確かに自分がその場にいたということ
時間が経つほど信じられなくなっていく
僕ら人間は忘れっぽくて感傷的で可愛い
時間は不可逆だから記憶は美しいのだし
音楽は最高なものになっていくんだよね
もう遠い日々だって確かに在ってそして
その中にわたしも確かに在ったのだから
その事実をたまに思い出すだけで何だか
生きているような勘違い、もう数十年程
続けていけるよきっと、人生は夢ばかり
あ。と口をひらいてる間にいまが秒速で
流れてゆくから去年のわたしも一昨年の
わたしも瞬間的な観測で消えていった、
消えていったあと残るはこうふくのみだ
かなしいことも笑えてしまうのは冷淡で
可愛いことだと思いませんか。ぼくらは
生きていく。ひとまず。とりあえず。