2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ひびずれてゆく痛みについて

どこを見渡してもチープな言葉ばかり 辟易としてしまうなあ世界 丁寧にざっくばらんに巻かれた毛先5センチの 傷んだ髪の毛みたいなものだ、いまのわたし それかまふゆだからと剥げかけ爪先のネイル を、見えないんだからと切り捨てた 切り捨てられたものたち…

羽虫と月

わたしが愛したのはそのひとだったのか、 才能だったのかを考えている。強い光に惹 かれる小さな羽虫だ、わたしは。 「愛が才能に惹き寄せられるのは恋でなくて、 そのひとそのものに惹き寄せられるのが恋だ として先輩が言っていた通りだったとして、 その…

信仰を葬る前に

変わらないものが存在しないことを 嘆いたわたしもまたいともたやすく 変わってしまう存在であることを嘆 くまよなか午前2時。敬愛し信仰対象 だったはずのひとや過去のわたしを すくってくれた子の言葉が届かなく なってしまったことかなしくてさみ しくて…

愛について

涼しい風が吹いた 夏が消えて あの子も消えて わたしは1人になった いつのまにかメロディも消え 静寂に取り残される夜の街の一人歩き 愛以外いらない 愛しかいらなかった いくら探しても見つからない 世界のどこにもいない貴方に 恋い焦がれている 瞬きの隙…