2022-01-01から1年間の記事一覧

感傷的意思表明

どこにもいけないわたしとともにわたしはずっとここにいた。あの子もあいつも君もみんな何処かへ行ってしまう、大多数に優しい世界を少数派で生きるので褒められたいたいたいたくない?ねえ、空を飛ぶ方法を探している。 足踏みばかりしていたらいつのまにか…

夜景の詩

この世界にほんとうのことなんてひとつもなかった。あるのは君とわたしの内側にあるびっくりするくらいあたたかくて鮮明な赤い血と、それから冬の冷たい空気とキラキラ。季節が繰り返されていくたび僕らはなぞっている錯覚をしているだけなんだよ、君は知ら…

夏生まれの詩

まばゆいひかり歓声とざわめきとさざなみ火傷しそうなアスファルトひんやりしたフローリング美しくて力強い夏うだるような熱気わたしはカラフルなアイスクリームわたしはスパイスの効いたチョコレートわたしはしょっぱいバター溶けないように生きのびてここ…