2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

続・ロマンス詩

星みたく飛行機が飛ぶ明け方 厚底スニーカーとかぎなれた匂い 無理やり終わらせた煙草 火の粉が花火の終わりみたいだった ここには思い出がひしめき合っていて だから空ばかり見ている 座ることを想定されていない窓枠に 腰掛けて煙草をふかすとき 僕は宇宙…

眼差し

血走った眼差しに持てる限りの信頼を 余裕がないから嘘じゃない 嘘じゃないから信頼できる 穏やかな目には注意して 第六感が告げている 注意していることすらも バレないように穏やかに 貴方も視線を返すのよ 可愛い瞳には興味のあるフリを 世間の憧れ上目遣…

断片綺譚

早朝、図書館は亡霊であふれている。 借りたい本は静かにそーっと抜き取ってね。 くもり空が湿度を上げていく おみくじがつげる運勢 [お気に入りはカバンの底にしまうが吉。] 雨が降る、教室の窓の外 まるで水槽の中にいるみたいな僕ら 「下校時間を過ぎて…

夏の白昼夢

お題「思い出の味」 思い出の味、と聞くと あなたは何を思い浮かべるのでしょう 私はおそらく 雨上がりに飲んだ あのレモネード 一択なのです。 高校生活も半ば、17歳の私も変わらず私であったに違いありません。 忘れることのないあの日は、テストのために…