五十音の別れの詩

 

会いたくて会えないままで眠れずに

幾度となく寝返りする

後ろめたさが包み込み

エンドロールは終わらない

おかしくって笑っちゃう

 

雷さまがご登場

気分屋だから気をつけて

クラスメイトのざわめきも

結構遠くに聞こえるな

このまま消えてしまうかも

 

さかなだったのわたしたち

知らないでしょう

澄んだ空気の雨の日限定だから

せっかくだから次回はさ

そういう日に待ち合わせしよう?

 

立ちすくんだ時

ちょっとだけ

つまづきながら

手を引いてなんでもない顔をして

途端に安心 好きみたい

 

なんて冗談全部嘘

二度見しないで嘘だって

ぬるい風が頬を撫で

ねむい ねむたい まどろんだ

飲みかけのジュース微炭酸

 

白昼夢です 全てはね

暇つぶしの一つなのよ

ふふ、びっくりしましたか

変な顔してないで

ほら、

 

待たずに置いて行っちゃうよ

ミッドナイトの逢瀬は

無印なのですしっかりと

目をそらさないでいてちょうだい

もうこれで最後だから

 

約束を守れないまま

ゆらゆらと生き延びて

四度目の春

 

ランチはお一人様なのです

立派な大人になったので

ルールもきちんと守れます

礼儀正しく大人しく大人らしくて

論理的

 

わたしは君にさよなら

を、言えないままでお別れね 

ん。